音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

    

ベビーメタル(BABYMETAL)は昔のアイドルの神々しさを持っている説

20170725 ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 ベビーメタルの「5大キツネ祭り in JAPAN」をZepp DiverCity TOKYOで見てきました。8月の終わりまでツアーが続くのですが、今回BLITZとZeppのツアーなんですよ。つまり、ベビーメタルとしてはかなり小さい箱でのツアーで、ライブハウスでの彼ら彼女らのモードがいっぱいつまっているライブになっています。彼ら彼女らと言ったのは、ベビーメタルは三人の女の子がベビーメタルじゃないですか。でも、後ろのバンドがハンパなくて、今日は4人編成だったんですけれども、このバンドの4人と前の3人の7人でベビーメタルをやっている感がハンパなかったのと、1年間たってバンドの音の進化がすごいんですよ。世界中これだけ周って海外では恐るべき存在になっているわけじゃありませんか。ああいう経験値がバンドをバンドにしていったのだと思います。言ってみればバックの4人はセッションメンバーなわけですよね。固有名詞を出して申し訳ないんですけれども、1990年代に筋肉少女隊というすごいテクニシャンがいて、ボーカルだけ大槻ケンヂという歌がうまくない、でもしゃべりがうまくて、MCをライブの半分くらいやってしまうという不思議なバンドがいたんですけれども、このバンドもヘヴィメタルバンドとして超絶テクニシャンが揃っていたんですけれども、超絶すぎて、個の力が強すぎてバンド感がまったくなかったんですよ。でも、ベビーメタルはセッションメンバーなのにバンド感が半端なかったんですよ。それと、前の3人のいたいけさがものすごくて、昨今アイドルって言ってみればみんなトイレに行きそうじゃないですか。指原莉乃さんが一番の象徴だと思うんですけれども、昔のアイドルとは違うわけですよ。恋愛していないといいながら、しているってみんな分かっているし、いろいろなことをしているし、トイレにも行くわけじゃないですか。僕が好きだった頃のアイドルは、アイドルがトイレに行かないとみんなが本当に思っていた、それくらいアイドルが神々しくて、いたいけだったんですけれども、ベビーメタルの3人は昔の神々しかったアイドルを彷彿とさせるんですよ。そして、自我というものをMCもしないし出していかないんだけれども、だからこそ彼女らの背景に何があるんだろうってことを勝手に妄想するという、言ってみればすごく両親の仲が悪いとか、両親がいなかったとかそういう心に傷をもった人たちが、自分の胸に思うものを全部込めて、ひたすらこのヘビーでラウドな音の中で歌を歌って踊っていくという風に見えて、それが僕は芦田愛菜に見えたわけです。潔白すぎて逆に人間ぽくないという、それくらいパーフェクトなライブをするバンド、そして3人であったなぁと思って、非常に感嘆しました。

ベック(Beck)に学ぶ、今の時代のオルタナティブロックとは?

20171003 ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 10月23日に日本武道館、24日に新木場Studio Coasでのライブが控えているということで、10月11日に日本で先行リリースされます13枚目のアルバム「Colors」の中から先行リード曲Up All Night。これはミュージックビデオもめちゃくちゃカッコいいから是非ともYoutubeもチェックしていただきたいなぁと思います。


 ベックは前作の「Morning Phase」でグラミー賞の最優秀アルバムを獲得して、3年半くらい前からもう一回ベックは来ているんじゃないかって、音楽好きの間ではベックはずっと最先端にいたんですけれども、ベックの音楽が大衆に新しい多様性を提示していくという時代が来ているんじゃないかって言われていたんですけれども、この「Colors」の全曲聞きましたけれども、とんでもないです。またベックのこの新しアルバムから、音楽の新しい価値観とムーブメントが生まれてくる可能性しか聞こえてこないと。ある意味、ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)やエド・シーラン(Ed Sheeran)が2010年代に一つのシーンを作って、それを経た上での新しいオルタナティブロックを再びベックがちゃんと作ったと。この人は何回蘇るんだと。かなりの名作になっています。

ベック(Beck)、ポップになる

20171020

 ベックでSquare One。


 ポップですね。先行してWowとかDreamsというすごくキャッチーなナンバーがリリースされて、アルバムになったらポップになるだろうという予想通りの作品となりました。タイトルが「Colors」っていうくらいで、すごくカラフルでポップな作品になりました。それを代表する一曲としてSquare Oneを聞いていただきましたが、ベックはいろいろな所で発言しておりますけれども、とにかく今回のアルバムは曲をがんばったと。ポップソングをポップソングとして成立させる、そういうものにしたかったんだと。今までの自分の作品というのは、アレンジであったり、世界観であったり、空気感であったり、そういうようなことを重視した作品作りが多かったんだけれども、まさにポップミュージックがポップミュージックとして成立している究極のシンプルさ、でもそこにどこまでも深い奥行きがあるというか、そういう作品を作りたかったというその言葉どおりの作品になっております。続いては、この作品のリリースと同時のリードナンバーとなっているUp All Nightというナンバーを聞くんですけれども、インタビューで彼は、この曲は15回コーラスを書き直して、とにかく詰めて詰めてUp All Nightという楽曲はどこに向かおうとしているのかというのを詰めて詰めて、そして完成した作品で、最初と全然違う曲になっちゃったって言っているんですけれども、まさにそんなものすごく集中して、でも出来上がったのはこんなシンプルなナンバーでした。Up All Night。



 今回のベックはすごくポップでシンプルで力強く、多くの人に届くサウンドになっております。続いての曲はNo Distractionという曲であります。この歌詞は、

  今必要なものは目の前にある
  今必要なものはここにある
  君と僕にある

 というすごくシンプルなメッセージが歌われております。なんでこの曲を作ったのかというと、ちょと面白いエピソードがあって、それは曲を作った直接の動機ではないんですけれども、エレベーターに乗ってふと周りと見たら、自分以外のほとんどの人間がスマートフォンを見ていて、行先の階を見ているのは自分一人だけであったと。ここにある何もみんな見ていなくて、どこを見ているんだろうって。君と僕をつなぐいろいろな回路があるけれども、まさにNo Distraction。今必要なものは目の前にある、今必要なものはここにある。そんなメッセージが歌われているナンバーでございます。No Distraction。



 今回のベックの新作は、全部で10曲です。割とタイトに作られていて、ベック自身が、それこそ「スリラー」にせよ「レッツダンス」にせよ名作アルバムは10曲以内の作品が多いよねと言っているんですけれども、すごくタイトであっという間に終わってしまうんですけれども、何度でも聞きたくなるという作品を彼は狙って作ったんだろうと思います。続いて聞く曲は、その10曲目のナンバーです。Fix Meという、まさにアルバムがこの曲によって終わるという、アルバムの物語性を象徴しているような楽曲です。

  君が欲しい
  君が欲しい
  おお君が欲しい
  今夜街が海に飲まれてもかまわない
  今夜
  地面はからっぽで暗い空がついてくる
  君は自分がどこに行くのかわかっていない  
  木の枝には腕があって月が誤報
  自分以外君に危害を加えるものは何もない
  君が欲しいんだ
  君が欲しい
  君が欲しい
  今夜街が海に飲まれてもかまわない
  今夜
  僕は解放される
  僕は解放される



 いかにもアルバムの最後のナンバーという感じで、だんだんアルバムの概念が薄れてきているという時代がありましたけれども、今再びアルバムの物語性みたいなものが、ヒップホップのアーティストを主体に、新たにまた復活している、そんな感じがしますけれども、この作品もそんな感じがしました。

記事検索
スポンサーサイト
スポンサーサイト
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ