音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

    

ラップは何故日本でヒットしないのか?

小林克也の音楽グラフィティ 20180817

 ニーチェの引用で面白く聞かせてくれる曲です。カニエ・ウェスト(Kanye West)でRunaway。



 今はラップも、歌うラップ、半歌いラップ、脱力系のラップ、暗いラップだとかいろいろあるんですけれども、カニエという人がいたから、いろいろ広がったと僕は思います。しかし、ものすごく困るのは、僕はアメリカの音楽を紹介するときに、歌だと言葉が壁にならなんですよ。だけど、ラップは言葉がすごい壁になるんです。普通の歌の場合は言葉に神経を使わなくても、7割か8割くらいは感情やいろいろなものが伝わるんですけれども、ラップはその反対なんですよね。2割とか3割くらいしか伝わらないんですよ。それで、洋楽を紹介する自分としてはすごい困っているんですよ。アメリカのアルバムチャートなんか見ると、アルバムのトップ20のうち15枚くらいはみんなヒップホップとかラップ系なんですよね。そうするとますます、日本のものと離れていくんじゃないかなぁと思います。だから、カニエのRunawayあたりがちょうどいいんじゃないかなという気がします。

今の世界的なポップミュージックのスタンダードは地味な曲である説

20180729

 ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー (5 Seconds of Summer)でMoving Along。



 彼らのサードアルバム「Youngblood」は全世界的に売れまくり、全世界のチャートのナンバーワンを席捲し、この番組の海外情報でも何度このアルバムのタイトルを言ったのかわからないという作品です。オーストラリア出身で、出すアルバム出すアルバムが全世界でナンバーワンを獲得し、圧倒的な人気を誇るアイドルポップバンドです。ワン・ダイレクション(One Direction)の前座をやったりしてその人気を高めていったことから、ミーハー人気を誇る、つい最近まで10代でしたからね、若手バンドというイメージがあるのですが、今聞いていただいて分かると思うんですけれども、確かにポップなメロディーで圧倒的に受け入れやすいサウンドデザインになっていますが、でもよく聞くとこの音数の少なさとメロディーの非常に洗練された佇まいと、すごいなと思います。もともと地元のロックバンドとして活躍していて、それが大人の耳にとまり声がかかりというサクセスストーリーの中にあるので、決して作られたアイドルではないわけですね。ポスト・マローン(Post Malone)にしても何にしてもそうなんですが、今現在のポップミュージックの最先端の音の一種の洗練度とストイックさというのはものすごくて、ポスト・マローンもナンバーワン8週間で、では聞いていただきましょうというと、なにこの地味な曲って日本人的な感性からすると思ってしまうような、内外時間差というのがすごくあって、洋楽を紹介する仕事をやっていると日本の音楽シーンとのディレイを感じてならないんですけれども、ファイヴ・セカンズ・オブ・サマーもそんなバンドの一つであります。今やこのアルバムのタイトルナンバーはシングルヒットして全世界的に席捲していますが、この洗練度はすごいなと思います。Youngblood。



 アメリカでもイギリスでもオーストラリアでもとにかくナンバーワンで売れまくっていますけれども、とにかく世界的なポップミュージックのスタンダードと、今J-POP、J-ROCKと言われるもののスタンダードの音のモードの違いというのはかなりなもので、だから何だっていうわけではないんですけれども、自分のような仕事の人間は、この差ってなんとかしなくちゃっていう根拠のない焦りを感じたりします。

After the Rainに学ぶ上品な転調とは

live alone 20180113

 After the Rainでアンチクロックワイズ。



 After the Rainはまふまふくんという人とそらるくんという二人なんですけれども、ニコ生系のネットミュージックの世界でカリスマとなった二人が組んだ、その世界の中では究極のスーパーグループですけれども、曲がいいです。AメロからBメロに対していきなり音程が変わるという、転調ってよく言うんですけれども、日本の音楽の転調というのは、小室哲哉さんがポップミュージックの中で開発して確立させて、それ以来いろいろな人がやっています。特にアニソンは転調することがある意味定めみたくなっていているんですけれども、ではなんでも転調すればいいのかというとそういうわけではありません。転調の中に上品さがあるかどうかで、その音楽の才格と品位が問われるんじゃないかなと思っているんですけれども、その意味合いにおいて、この世界の中で、After the Rainの転調の美しさと洗練さって、群を抜いているなぁって思います。ちなみに、僕がよくいるロック界隈の中でそれを最もうまくやるのが、UNISON SQUARE GARDENのソングライターの田淵くんだったりするんですけれども、曲の品がありながらも、あわただしい中で音楽をやっていて、とてもポップだしキッズのための音楽であるにもかかわらず、プログレオタクの人が聞いていたら「なんだこれは」って、キング・クリムゾン (King Crimson) が好きな人も聞けるという、その辺の音楽の汎用性がすごいなと思います。そういう人達が、たまにライブをやるわけですね。そうすると、全国から、家の中にいたりとか、あまり友達と遊ばなかったりとか、ずっとネットと向き合ったりとかそういう、いわゆる世の中でいうぼっち族の人達がみんな集まって、そこでみんなそれぞれながらの一体感というものをもたらすという、このまふまふくんが去年「ひきももりフェス」っていうフェスをやって、応募が7万人くらいきて、2万人規模のライブをやって、今年3月に幕張メッセで2daysをやったりするんですけれども、その辺も含めてこの3年くらい前から倍々ゲームの勢いで、今ミュージックマートの中では、ものすごいマーケット力を持つ一つのジャンルになりつつある、その中での先頭をきってる象徴たるAfter the Rainという人達のライブを見て、その曲の良さにやられました。
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