音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

    

日本の4つ打ちダンスロックバンドとヨーロッパの4つ打ちダンスロックバンドの違いとは

20170117 ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 トゥー・ドア・シネマ・クラブ(Two Door Cinema Club)でWhat You Know。



 1月12日と13日に新木場Studio Coastで2daysで、トゥー・ドア・シネマ・クラブの来日公演がありました。ギューギューの満員状態だったんですけれども、この曲はアンコールで演奏されました。このバンドの代表的な曲であり、アンセムになっている曲なんです。こうやって聞いてると分かるように、4つ打ちダンスロックバンドとして、つまりアシッドハウス以降、デジタルロックというものがケミカル・ブラザーズ (The Chemical Brothers)とかから生まれてきて、そしてDJカルチャーの中から再びDJカルチャーを取り入れたバンドが、トゥー・ドア・シネマ・クラブやフレンドリー・ファイアーズ (Friendly Fires)などヨーロッパ、そしてオーストラリアからたくさん出てきてました。 そして、このバンドはこのような中で世界の最前線を走っているんですけれども、この曲を聞いていてフッと思ったんですよ。やっぱり日本の4つ打ちロックバンドとヨーロッパの4つ打ちロックバンドは根本的に違うなと。何が違うのかというと、根っこにあるのがフォークとR&Bの違いだと思うんですよね。日本の音楽というのは根本のところにフォークミュージックがあって、フォークミュージックはリズムよりも旋律、そしてその旋律の中からはかなさを感じさせるマイナーコードを使う巧みさみたいなものが音楽の中にあって、そのあらかじめ跳ねない人達の音楽を跳ねさせるのが4つ打ちダンスロックだったりするんですけれども、白人音楽ってやっぱりアメリカから生まれてきた黒人音楽の中にあるR&Bであるとか、ロックンロールの元祖の中にある黒人音楽であるとか、そしてこの50年間の中で最大の革命であったヒップホップ以降のブレイクビーツであるとか、そういうそもそもグルービーで、そして跳ねていくリズムみたいなものが根本にあって、その上で4つ打ちのダンスのロックバンドをやるという、その根本にあるフォークと黒人音楽の違いによって、ノリ方が全然違うんだなぁと思いました。だから、僕は日本のバンドで今は活動停止をしてますかれども、the telephonesとかが一番近いなぁと思うんですけれども、the telephonesって全くフォークがないんですよ。だからこそトゥー・ドア・シネマ・クラブみたいなバンドに近い感覚なのかなぁと思います。さらに面白いなと思う事は、日本のバンドってダンスミュージックのリズムを入れた時に跳ねを意識して曲を作ったりレコーディングをしていくんですけれども、海外のバンドって逆に跳ねを抑えにかかったりするんですよ。クールな音楽にするためには、ちょっと跳ねを抑えようねみたいな。ポリス (The Police)のEvery Breath You TakeとかU2の楽曲とか、コールドプレイ(Coldplay)のViva La Vidaとかも、もっと跳ねようと思えばいくらでも跳ねられるんですけれども、クールにするために抑えているんですよ。日本人の場合はセンチメンタリズムから始まるから、跳ねを意識してどんどん過剰に跳ねさせていくという根本的な違いみたいなものがトゥー・ドア・シネマ・クラブのライブと楽曲を聞いていて面白いなぁと思いました。

でんぱ組.incに学ぶ、ロックとは何か

20170124  ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 でんぱ組.incでW.W.D。



 この曲をはじめて聞いたのは、坂元裕二さんの脚本の最高傑作だと言われている「最高の離婚」というのがありまして、それで瑛太がでんぱ組.incに狂っちゃって秋葉原に通うというシーンに、この曲が演奏されるんですけれども、1月20日にでんぱ組.incのワンマンライブ「でんぱ組.inc 幕神アリーナツアー2017 in日本武道館」を見てきました。僕は最近あまりアイドルのライブを見に行ったりはしていないんですけれども、でんぱ組のライブはずっと見たくて楽しみに行きました。この曲を聞くとわかると思うんですけれども、この曲の中で歌われているのは、通常はドキュメンタリーソングと言われているんですけれども、自分達がひきこもってずっとネトゲで暮らしていた中で、こうしてでんぱ組で出会って、自分が人間としてどれだけ潤っていったのかということが歌われていたりとかで、ライブの中でも基本的にでんぱ組の歌やメッセージってこれが全部に貫かれているんですよね。つまりは、ひきこもってしまったりとか自分の心の殻を閉じてる女の子達が、自分達がこうやって集まって、みんなで開き合って、その様をみんなに見てもらいながら、閉じてるみんなも私が開かせてあげたいっていうミュージカルなんですよ。歌もそうだし、パフォーマンスもそうだし、これは盛り上がるなぁと思いました。そしてそのミュージカルをみんなが鑑賞してるんじゃなくて、自分自身もミュージカルの一員となっているんですよね。オタゲーってあれがメッセージなんだなぁっていうことを、でんぱ組のライブをみて思いました。それって今の時代のアイドルの一つの風潮みたいなものだと思われがちなんですけれども、ロックってそもそもそういうものだったんですね。みんな変身願望みたいなものを持って、着たい服を着て、普段は言えないようなことを歌にして、パフォーマンスにして、自分というものと時代というものを超える、例えばハードロックとかへヴィメタルが異常なのは、そういう超越しちゃって、こんな風になりたいと、さらに越えちゃったパフォーマンスをしたから、ああいう一つの文化になったんだと思うんですよね。例えばBABYMETALがアイドルとしてへヴィメタルとこれだけ一緒に組めたということは、アイドルというものがそもそもそういうもので、そこに相関作用があったからそうなったんじゃないのかなぁと思うんだけれども、いつしか「リアル」というものにロックはなっていって、でも「ロックはリアルだぜ」って言ったパンクミュージックのセックス・ピストルズ (Sex Pistols) は、要するにリアルじゃなくて、リアルというものを彼らなりにパフォーマンスしていたんですよ。リアルなロックで最高のロックはたくさんあると思うんだけれども、でもリアルというものを隠れ蓑にしてただ単に普通のことをやってるだけのロックが、今の時代のロックをつまらなくしてるのかなぁと、そういうことまででんぱ組の日本武道館での一級品のアイドルミュージカルライブを見て、考えさせられた、そして勉強させられた、そういうライブでした。

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