ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

キングスX(King's X)に学ぶ日本のロックメディアのすみわけの弊害

world rock now19981113

 まずはキングスXのナンバーを聞いてください。World。



 「Tape Head」という最新作を聞いていただいたんですけれど、キングスXはうちの番組では珍しいアーティストかもしれません。キングスXは日本ではヘヴィメタルやハードロックというイメージでとらえられているかもしれません。これは僕自身の責任でもあるんですが、日本のロックジャーナリズムはわりとすみわけがされていて、ハードロックならハードロック、ポップロックならポップロックという感じでそれぞれにメディアがあって、勝手にアーティストをそれぞれの生息場所ですみわけがされていたりするんですよね。で、グランジ以降アメリカのハードロックは非常に見えにくくなっていて、ニルヴァーナ(Nirvena)などは文学的で非常にシリアスなアーティストと結果なってますけれども、音の佇まいはあれはまぎれもなく古典的なハードロックそのまんまなわけですよ。グランジ以降そういう音の傾向性はあるんですけれども、これは文学性があるバンド、これは単純なハードロックとそういう勝手なリスナー側の思い込みがあってですね、その中間あたりにあるバンドはどこも相手にしてくれない。ハードロック村ではこれはわかりにくくて小難しそうだよなぁとなり、そしてこっちの側ではこれはハードロックだよなぁとなって疎外される。例えば僕はサウンドガーデン(Soundgarden)なんてすごい好きなバンドなんですけれど、そういった形でどこにもまっとうに評価されないままバンドが解散してしまったという、アメリカではあれほど売れているのにという、そういうところがあってですね、その反省に基づいてですね、このキングスXのようにちょっと活動休止期間があり、厳しい局面に立っているバンドですけれども、せっかく新作がでたのだからなるべく取り上げていこうと思います。Cupid。



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