ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

オアシス(Oasis)はなぜアメリカで売れなかったのか?

world rock now 20000218

 オアシスでI Can See A Liar。




 ついに待望の新作(Standing on the Shoulder of Giants)が発表されまして、今聞いていただいてもわかるように大オアシス節が鳴り響いております。オアシスの場合は、メンバーチェンジがありまして、ギャラガーブラザーズ以外はみんな変わっちゃったんですけど、ただこの作品は旧メンバーによって録音されているので新メンバーによる新生オアシスってわけではないですけど、まあ、他のメンバーは誰でも変わらないバンドですから、これでいいのだと思います。前回の作品(Be Here Now)が本当にコマーシャルな作品で前に新譜紹介の形でここで聞いていただいたときは、これもかけたいあれもかけたいとみんなシングルみたいな曲がぞろぞろ並んでいてゴージャスですねぇ、すごいですねぇという説明の仕方をしたのですが、今回の作品は確かにすごくコマーシャルなんですが、やはり次ぎの所へ行こうという彼らの意思が感じられておりまして、すごくいろいろなオアシスが入っております。混沌とした作品もあればアコースティックな作品もあればメロディー主体の大オアシス節みたいなものがいろいろな形で入っているんですが、あえてここでは一番メロディーのいい曲ばかりをピックアップさせていただきました。私がオアシスの一番優れた部分はそこだと思っているという理由によって、以下あと2曲聴いていただくんですけど選曲をさせていただきました。続いてもこれがオアシス節でございます。Where Did It All Go Wrong? 。




 本当にオアシス節という感じで、お兄ちゃんのボーカルなんでオアシスな歌いグセみたいなものがない分だけメロディーが非常にクリアに耳に届くという感じですけれども、時々オアシスはライブで兄貴だけが出てきて弾き語りでやったりしてそこの佇まいが私は非常に好きなんですけれども、こうやってみると品のいいバンドかなぁと。ただ、コマーシャルというか華やかさはバンドという佇まいでリアム自身が歌うとドカンという、その辺が独特の有機的な結合がこのバンドにはあるんだなぁという感じがします。ノエル・ギャラガーのメロディーというのはやっぱりないメロディーを作るのが上手いですよね。起承転結がちゃんとあってそういうメロディーを作るのが非常に上手いなぁと、この辺りが日本人的な感性にアピールするんだなぁと今の曲を聞いて非常に思うんですけど、これがイギリスでは爆発してもアメリカではもうひとつというそういう原因にもなるんじゃないかなぁと。アメリカ人はここまで我慢してくれないんじゃないかと。それでも今回の作品はアメリカ進出を明確に射程距離においてかなり戦略的にものをやっているみたいなのでワールドワイドなビックバンドとしてけっこういけるような気もしますけどね。ただ、アメリカのライブでHelter Skelterをやった時に「いい曲じゃん。オアシスっていうのも結構いけるじゃん。」という話もあったりしたりして、全米制覇はなかなか大変かなぁと。もうひとつ、結構アコースティックな佇まいなんですけど、これも今聞いていただきますと品のいい作りになっています。これもこのメロディーを使ってガンガンギターを鳴らすとこれはこれでシングル候補になる曲かなぁと、つくづくメロディーをつくる才能は本当にすごいなぁという感じがしますけど、もう一曲きいてください。Sunday Morning Call 。



 このアルバムは全英1位、日本で4位でしたがアメリカでは24位と苦戦しました。



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