ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

プラシーボ(Placebo)に学ぶイギリスのグラムロックの伝統について

world rock now 20001013

 プラシーボでDays Before You Came 。



 非常にスピード感があるなかなかつかみのあるナンバーだったんですけれども、プラシーボは今年の夏にフジロックに来てなかなかエネルギッシュな演奏を聞かしてくれたんですが、彼らにとっての三枚目のアルバム。イギリスというとブリティッシュロックの偉大なる伝統がございまして、僕なんかはずっとブリティッシュロックを最も得意とする音楽評論家として青春時代を過ごしたわけで、それだけにイギリスのロックに対する思い入れがいろいろあるんですけれども、そうは言いながらも最近のUKギターロックバンドはなっちゃいないみたいなことをしょっちゅう言っているんで、その辺はなかなか苦しいところなんですけれども、確かにイギリスのロックの持ついろいろないいところ、例えば非常にわかりやすいメロディー、リリカルで情緒的なアレンジや展開、いろいろなものがあるんですけれども、グラムロックの伝統というか、非常にグラマラスな佇まいというものが、アメリカのロックにはあまりない、アメリカのグラムロックとイギリスのグラムロックを比べるとすごくよくわかるんですけれども、どちらかというとアメリカのグラムってホラーに走っているみたいな、化粧はするけれどもなんとなく自分を不気味に見せていこうみたいな方向、それはそれでグラムロックの正しいコンセプトの一つなんですけれども、それに対してイギリスの方はもっとナルシスティックにキレイな自分をわりと着飾ってみせてみるみたいな傾向があるんですが、最近のブリティッシュロックは精神のナルシズムみたいなものはあるんですけれども、もっと自分の佇まいに対して女の子をキャーキャー言わせるだけのナルシズムみたいなものが少し希薄になっていたのかなぁって気がします。このプラシーボというのは非常にルックスのいい男の子達で、古典的なイギリスの「僕ってキレイ?」みたいなそういうようなノリというものをわりと正統的に表現されていて、これって必要だよなぁって思うんですよね。最近のイギリスのロックの景気の悪さをこういうようなグラマラスさで打ち破ってもらいたいとそんな気がします。今回のアルバムは非常にコマーシャルなナンバーも多いです。その代表的なナンバーを聞いてください。Special K 。




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