音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

プログレ(progressive rock)とは「考え方」である説

world rock now 20010803

1、プログレとは?

 ・プログレシブロックというのは一定の音楽的スタイル、例えばヒップホップであるとかハードロックであるとかいろいろな音楽スタイルがありますけれども、プログレッシブロックというのは音楽スタイルではないんですね。どういことかといいますと、考え方の問題でありまして、70年代にロックは非常に大きな転換点に立ったわけであります。つまり、ロックというのは非常にストレートでプリミティブな初期衝動を叩きつける、そこが非常に気持ちのいい音楽だったわけですね。それを延々やっていくうちにそれだけでは良くない。ちゃんと世界と向き合わなければならない。ロックの中に批評性が生まれ、なら壊した後どうすればいいのか、壊すとはどういうことなんだろうか、世界と向き合うとはどういうことなのだろうか、僕らはどうしてこういう怒りに満ちていかなければならないのだろうか、というようなことを自分に向かって問い直し、考え直した、そういう考え方の一つのムーブメントになったのがプログレシブロックというわけです。ですから考え方ですので、非常に情緒的な曲もあるし、ハードな曲もいろいろあるんですけれども、音楽は後からついてきたというか、散文的な発想で、何がどうしてこうなったという歌詞が多いので、この歌詞に合わせて世界観が広がって、長い楽曲になったり、すごく情緒的なメロディーになったり、すごく説明的な歌詞が作られたり、曲の構造が複雑になったりするんですが、これらそのものがプログレシブロックではないわけです。

2、プログレの基本的なバンド

 (1)、キング・クリムゾン (King Crimson)の「The Great Deceiver」

  ・いわゆる世間で言われる第二期キングクリムゾン。ジョン・ウェットン、ロバート・フリップ、ビル・ブラッフォード、デヴィッド・クロスという、この前のアルバムではジェイミー・ミューアという非常にクレイジーなパーカッショニストがいたんですけれども、その熱は最強ですけれども、そこからジェイミー・ミューアが抜けて作られたSTARLESS AND BIBLE BLACK。タイトルがイギリスの詩人ディラントマスから引用されているという、いかにもプログレッシブロックな佇まいでございますけれども、プログレッシブロックを代表するキングクリムゾンでございました。


 (2)、ピンク・フロイド (Pink Floyd)の「吹けよ風、呼べよ嵐(One of These Days)」

  ・昔はめっちゃくちゃな邦題がついてまして、何なんでしょうね。曲の印象からつけたというかなり乱暴な邦題ですけれども。


 (3)、イエス (Yes) の「Long Distance Runaround」


 (4)、ジェネシス(Genesis)の「I Know What I Like」

  ・ピーターガブリエルがジェネシスに所属していたということも、だんだん知らない人が多くなってしまったかもしれないですね。フィルコリンズのバンドみたいなイメージもあるかもしれないですけれども、もともとはジェネシスというのはピーターガブリエルの独特なシアトリカルな音楽世界をそのまま体現した非常に人気の高いロックバンドでございました。当時ピーターガブリエルは歌うひまわりなんていうことを言われまして、なぜかといいますとすぐ着ぐるみを着てひまわりとかの格好をしてステージにでてきて演劇的なステージを展開することで有名だったわけでございます。


 (5)、エマーソン・レイク・アンド・パーマー (Emerson, Lake & Palmer )の「From The Beginning」

  ・キース・エマーソン、グレッグ・レイク、カール・パーマーの三人組のプログレシブロックユニットでございまして、キース・エマーソンの天才的なシンセサイザーのテクニックと、グレッグ・レイクの非常に情緒的なメロディーライン、もともとグレッグ・レイクというのはキングクリムゾンの初代メンバーでございまして、キングクリムゾンの初期の代表的なナンバーの何曲かの作曲も手がけている、丸い顔して非常に肉付きのいいおじさんになっていって、昔は童顔で人気があったんですけれども、女性ファンのショックを呼んでいました。


 (6)、アフロディテス・チャイルド(Aphrodite's Child)の「エーゲ海(Aegian Sea)」

  ・プログレシブロックが非常に市場性を持ってくると、だんだんプログレシブロックがもつ音楽的なスタイルの最もコマーシャルな部分だけが形骸化してスタイルとしてのプログレが広がってゆくわけでございます。Aphrodite's Childなどは、プログレシブロックが一種ムード音楽として、その商品性が多くの日本人に支持された、一つのサンプルのような楽曲だと思います。


 (7)、ゴング(Gong)の「かつてない経験( I Never Glid Before)」

  ・ゴングというのはプログレシブロック、あるいは前衛ロックといってもいいかもしれませんが、すごく意欲的に、まさに言葉通りにプログレッシブであることを自分達に義務づけているという、デビッド・アレンというひとの常に冒険的であろうという意識がバンドの中でいい形で定着している、言葉通りのプログレッシブロックといえるのではないでしょうか。


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