ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

フー・ファイターズ(Foo Fighters)は産業グランジである説

world rock now 20021018

 フー・ファイターズでLow。



 かっこいいですね。こういうオーソドックスなロックらしいロックは久方ぶりに聞いたなぁという。本当に今市場が求めロックファンが求めている音がここで鳴っているという感じがします。その余りにも明解なツボの圧し方が気持ちよすぎる感がしなくもないですが、先行シングルのAll My Lifeというのがこれもまた掴みのはっきりした曲で、いろいろなところでかかってたりするんであえて今回は外したんですけれども、これもビデオクリップも所謂ロックバンドはこういうものであるというイメージ通りの佇まいのライブをそのまま納めたようなビデオクリップで、フー・ファイターズはメンバーチェンジなんかをしたりして新生フー・ファイターズとなりましたけれども、いい作品を作ってくれていると思います。元ニルヴァーナのドラマーという表現もほとんどしなくなってきているデイブ・グロール(Dave Grohl)率いるフー・ファイターズ。宅録デビューアルバムからいろいろな形で基本的にはハードロックがやりたいんだろうなぁというイメージはあったんですが、その後いろいろなことをやってようやく彼ら自身のフォーカスが定まってきたきたことが非常に強く感じられる作品になっています。こういうロックらしいロックが出てくると私としてもうれしいなというか安心するなというかそういう感じがします。Have It All。



 気持ちいいですね。このバンドの良さというのはメロディーのはっきりとしたところですね。よく言いますけれども、今日的なモダンロックはおおむねメロディーがあるかどうかよくわからない状態になりつつありますけれども、そういう中でグルーブがあってメロディーがはっきりしたバンドを聞くと、ここにロックの明解な市場性が存在しているとそういう手ごたえを感じるんですが、と同時にこの非常によくできたアルバム全体を聞いていると僕はちょっとずつ不安が頭をよぎるんですよね。非常に危険な言葉なんで誤解を招くとまずいんで使うか使わないか迷ったんですが、「産業グランジか、これは」みたいな。クイーン・オブ・ストーン・エイジ(Queens of the Stone Age)が非常に正しいポストグランジだとすると、やはりフー・ファイターズはどこか「産業グランジ」みたいなノリがありまして、これも危険な言葉なんですけど、「これジャーニー(Journey)か」みたいなそういうようなギターのフレーズが時々垣間見えて、しかしそれと同時に非常にグランジでノイジーですばらしいというリフが出てきたり、すごくいろいろなものがはいってるんですよね。それがデイブ・グロールな所なんでしょうけど、このバランスが崩れるとちょっと怖いかも、でもとりあえずこのアルバムは気持ちいいぞ、というのが私のこのアルバムに対する感想であります。そんな思いが皆さんに伝わるナンバーを聞いていただきたいと思います。Overdrive。



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