ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

ハードロックとヘヴィメタルの違いとは?

 今回は、「今日は一日へードロック/ヘビーメタル三昧Ⅴ」からハードロックとへヴィメタルの違いをまとめます。解説は伊藤政則氏です。

 ハードロックというのは、60年代後半にレッドツェッペリン、ディープパープル、ユーライヒープ、ブラックサバスなどさまざまなバンドがでてくるが、彼らの音楽がこれまでの音楽とは違うということでマスコミが作って、センセーショナルに新しい音楽が登場したとして使われた言葉である。これまでの音楽との違いは、アンプとかスピーカーがどんどん発展進化をとげて遠くまで大きな音で届けられるということから、大きな音を出した点である。

 ハードロックのムーブメントは70年代にたくさんのアーティストを世に送り出してきたが、パンクやニューウェーブが登場すると、どうしてもマスコミの目は新しいものに行くがちになるので、ハードロックは衰退気味だと思われるようになった。このような中で、アイアンメイデンとかデフレパードなどイギリスから10~20代の若いハードロックグループがいっぱい登場してくる。彼らは若いので非常にパワフルであり、またパンクを経過しているから非常にソリッドな演奏をしたので、今までのハードロックとは全然ちがうフレッシュなものを持っていた。このようなバンドたちのパッケージツアーを見たイギリスの『サウンズ』をいう音楽新聞の記者が、このようなバンドたちのために新しい言葉を作ってシーンに送り出そうとしてつくられたのが「NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル、New Wave Of British Heavy Metal)」である。へヴィメタルという言葉は以前から存在していたが、「ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル」という言葉が支持されてゆく。ただし、実は音楽スタイルはそれほどかつてのハードロックと変わっていない。車のモデルチェンジのようにエンジンが若干パワーアップして、ハイブリッドになってきて、ボディーもシャープなものとなったのである。

 1980年4月に、これまで何枚もアルバムを出していたジューダス・プリーストが「ブリティッシュ・スティール」というその名の通り、英国の鋼鉄のようなすごいアルバムを出す。同年4月にアイアン・メイデンがデビューアルバムの「アイアンメイデン」を出す。この1980年4月が、これまでのハードロックからにへヴィメタル切り替わってゆく時代といえる。ただし、この後でもホワイトスネイクなど自分達はへヴィメタルではなくてハードロックであるといい続けるバンドもいた。しかし、今日ではへヴィメタルという言葉が大きな括りとなって音楽群を指し示す言葉となっている。つまり、音楽自体としてハードロックとへヴィメタルはそれほど違いはないが、時代とともにレッテルを張りなおしたのがへヴィメタルである。



Comment

名無しさん | 2015年01月29日 13:31
個人的な見分け方としてはブルース、R&R等のルーツミュージック要素の強いのがHR、薄いのがメタル
なのでプリーストやメイデンはメタルなのに、後からデビューけどボンジョビやガンズはHRなのはそのため

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