ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

ヒップホップシーンの知性派、デ・ラ・ソウル(De La Soul)

world rock now 20041112

 デ・ラ・ソウルというと、ヒップホップシーンの中で特異な知性派としてのポジションを持っているグループでございまして、一時期私は「弱虫ラッパー」と呼んでいたんですけれども、最新作も彼らなりの独自の世界が展開されております。Shopping Bags (She Got From You)。



 本当にデ・ラ・ソウルというのはヒップホップシーンの中では異色の存在でありまして、その異色さ故に高い人気を誇ってる三人組のユニットです。普通にヒップホップを見て、なんであんなに暴力を強調するんだろうと、金のアクセサリーをあんなにジャラジャラつけて威張ってみるって、腕組んですごいポーズを作ってるって、ちょっと幾分知性に問題があるんじゃないかというような素朴な印象、あるいは女の子が出てくるとみんなナイスボディーなのはいいんですけれども、セクシーなモチーフばかりが取り上げられるってそれってちょっとどうなのって、素朴にヒップホップにどっぷりと使っていないと感じるような違和感というのを、ヒップホップサイドから「それってちょっとバカっぽくない」というような形でアプローチしたのがデ・ラ・ソウルなわけであります。つい最近のシングルヒットでもそれを象徴していて、私達は太った女の子が大好きというシングルヒットがあって、みんなナイスボディーばっかり出てくるのは変じゃない、だいたい俺達腹でてるし、自分達自身が腹でてるのにどうなの、みたいなそういう歌を歌って、ヒップホップ全体を茶化してみせたその辺のスタンスがすごく健全だなぁという感じがして、ただそれだけやってたら馬鹿にされてしまいますから、これだけ洗練された音作りと洗練さらたリリックを持って、洗練されたスキルの中で音を作ってゆくという彼ら自身の姿勢というのは、時代がこういう風になってきているのでより一層魅力が際立ってきていると思います。He Comes。




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