音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

ニール・ヤング(Neil Young)、怒る

world rock now 20061229

渋谷陽一「二ールヤングのLiving with Warという非常に反戦的なテーマを持ったアルバムなんですけれども。二ールヤングとしては若いミュージシャンが反戦的で反権力的な意識でアルバムを作ってくれるのかと思ったら誰も動いてくれなかったと。であるならば自分がやろうと。自分自身はそれこそ60年代から70年代のロックがカウンターカルチャーであった時代を生きてきてまさにそれを担ってきた自分としてはこれをやらざるをえないというそういうメッセージです。60年代70年代を生きてきて伊藤さん大貫さんどうですか。」

伊藤政則「音がずいぶんライブっぽいと思った。すごくメッセージが強烈だからその分サウンドのエッジの強さというかそういうのもあるのかなぁと。それからコーラスとかもすごいじゃん。」

大貫憲章「だからかつてのライヴ・ラストみたいな感じの音。けど俺は思うんだけれども若いバンドが何もしなかったということはないと思うけどね。若いバンドでもそれなりにアンチブッシュとかやった人はいると思うけど、ただそれが多きなうねりになっていないと同時にブッシュ政権が何のかわりもなくいまだに続いているという所に二ールヤングとしては物足りなさを感じたんじゃないんですかね。」

渋谷「だからもっともっとという感じなんじゃないかな。だからもっとストレートなメッセージが欲しかったみたいな。けど若い世代にしてみればそう簡単にはいえないんじゃないか、そういう簡単な問題ではない、ただアンチブッシュといっているだけではダメなんじゃないかなという、彼らは彼らなりの時代感覚でいろいろな思いがあるんだろうけど、やっぱりこの年齢にして二ールヤングの爆発具合とブルーススプリングスティーンのプロテストソングだけを集めたカバーアルバムを作ったりとかは僕的にはすごく刺激になりましたね。」

大貫「けどファットレコード(Fat Wreck Chords)のファットマイク(Fat Mike、NOFXのベーススト)なんかもアンチブッシュレコードを作ってはいるけどね。ただ二ールヤングにしてみればこういうのはまだ物足りないのかもしれないよね。あと、同世代の人でも意外と動こうとしないのかもしれないね。」

渋谷「まあ、ボートフォーザチェンジというスプリングスティーンが主催して、パールジャムやREMが参加した動きもあったけれども、やっぱりこの二ールヤングの若き怒りのアルバムというのは非常に印象に残りました。」Families。

 

world rock now 20060707

 二ールヤングでShock and Awe。

 

 ものすごく盛り上がるナンバーで、通常の二ールヤングだったらやらない禁じ手、トランペットにしろコーラスにしろメロにしろ、それがもう思いっきり振り切れた形で出ていて、ある意味彼が相当な決意をもってこのアルバムを作ったことがよく分かります。僕がこのアルバムを聞いて思うのは前作Prairie Windのことですね。あの前作から一年たってこれができたということは、すごく感慨深い感じがします。この思いっきり振り切れた、ある意味アジテーショナルな作品に対して、前作Prairie Windはある意味すごく文学的で、ある意味すごく音楽的な深みをもった作品でした。前作Prairie Windが作られた背景というのは、彼自身の父親の死、そして何より大きかったのは二ールヤング自身の脳動脈瘤というのが発見されて、かなりシリアスな手術をする、当然死のリスクもかなりの確率でもった手術だったんですよね。そしてそれと向き合う、その中で二ールヤングが何を考えたのかというのは死や自分自身のキャリアみたいなものをいろいろ考えてそれを振り返った作品、それが前作でありました。その中で「神が僕を作った時(When God Made Me)」という曲があって、これはイラク戦争をモチーフにした作品だと思うんですけれども、神は神の名において人が戦うということを知って人間を作ったのだろうかという重い問いをすばらしいゴスペル調で歌いあげるナンバーで、そこではこのLiving with Warで歌われてるアジテーションとは真逆な戦争に対するクールで深い認識がきっちり歌われていたわけですよね。これだけ直接的なことをやっても現実にはそんなに影響はないよということを誰よりも知っているのは二ールヤングなんじゃないかなぁと僕は思うんですよね。戦争や人間存在について誰よりも深い視点を持った人間でありながらこれを作ったというそこが僕としてはすごいと思います。この背景を考えるとこのアルバムの重さというのは我々のところにより一層伝わってくる感じがします。世の指導者を強く批判するナンバーを聞いてください。Let's Impeach the President。

  

 続いて聞いていただくのはこのアルバムの中で僕が一番印象に残ったナンバーで、実際のところどうであるのかはよく分からないんですが、私がこの歌詞から想像したところでは、これは二ールヤングの同世代でベトナム戦争に従軍してなくなってしまった友人へのメッセージをモチーフにしたナンバーだと思います。Roger and Out。

 

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