ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

どうして世界中でAC/DCがこんなに盛り上がっているのか?

world rock now 20081107

 AC/DCでSpoilin' For a Fight。



 AC/DCの9年ぶりの新作。いまや世界中でAC/DCが盛り上がっております。世界の何十カ国でチャートの一位を獲得し、なんと日本でも邦楽と洋楽を合わせたチャートで3位。いったい世界はどうなってしまったのでしょう。ながくAC/DCを聞き、アルバムのライナーノーツも書いたことがある渋谷陽一としてはなんだかよく分かりません。なんでこんなにAC/DCが盛り上がる世の中になってしまったのでしょうか。その事態を把握できないまま、この最新作を聞いてすごいなぁと感心しているんですけれども、何なんでしょうかね。むしろ私はみなさんに聞きたい。なんでみんな急にAC/DCが好きになってしまったのか。もともとハードロックシーンを代表するバンドであり、アンガス・ヤング(Angus Young)
の独特のギタースタイル、そしてこの圧倒的なリフのオリジナリティーのグルーヴに基づくすばらしいハードロックワールドは古典として誰にも評価されて愛されているんですが、こんな世界中でナンバーワンになるのは、AC/DCの歴史の中でも最高の黄金期ではないだろうかというくらいな状況を迎えております。そして、「動けば雷電の如し」でございます。伊藤政則さんがライナーノーツを書いておりまして、そこの一番最初のコピーが「動けば雷電の如し」。意味が分かりません。けどなんとなくすごいなぁという感じなんですけれども、ものすごくこの作品がすばらしいものであるということを力を込めて書いているんですけれど、実際に聞いてみるとAC/DCは何枚も作品を出しておりますが、彼らの音楽的スタイルの中においてもこのみずみずしさというのはやはりちょっとすごいなぁと。なぜこの時期にこれだけのすぐれた作品が作られたのかというのはライナーやいろいろな資料等に書かれているんですけれども、ブレンダン・オブライエン(Brendan O'Brien)という大ベテランプロデューサーの力が大きいと誰もが認めているところでございます。彼が何をやったのかというと、AC/DCに多くの時間をあげて、彼ら自身のポテンシャルを十二分に出し切るようなレコーディングスタイルと曲作りのスタイルを与えたというのが大きかったようでございます。それにしても世界中AC/DCというこの状況は、長くみてる私としてはちょっと驚くと同時に、ロックの古典がこのような形で正しく繰り返されてものすごい熱狂をもって迎えられているということは幸福なことだなぁと改めてそんな感慨に浸りながら次に曲へとなだれ込みたいと思います。Rock 'n' Roll Train。



 すごいいいですよね。音のクリア度から途中で入ってくるアンガス・ヤングのギターソロのアプローチって、ものすごく古典的ではあるけれどもどこか非常にモダンな響きもあって、AC/DCが持つ普遍的なロックをそのまま体現しているなんともいえない独特のスタイルはあらためてすごいなぁと思います。でも、変わらないAC/DCでもコンテンポラリーな要素も自分たちなりに取り入れていくというのがすごい。でもそれを取り入れてもAC/DCがAC/DCであるところは全く揺らいでいない。そんな彼らのモダンでありそしてクラシックでもあるナンバーを聞いていただこうと思います。Anything Goes。




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