ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

「ロックでなければなんでもいい」と言ってデビューしたワイヤー (Wire)、どんどんロック化してゆく

20110128

 ワイヤーでPlease Take。



 この曲は一曲目なんですけれども、あれワイアーってこんなやさしいバンドだったっけかと思ったりもしましたけれども、こういうポップなメロディーラインも持ってはいましたけれども、今回のアルバムはそういう部分がストレートに出ている曲が多いです。でも、やっぱりワイアーに期待するものは、非常にエッジの立った攻撃的で鋭角的なサウンドなわけで、そういうものにも当然期待に答えてくれているわけでありますけれども、続いてはそういうナンバーを聞いていただこうと思います。Moreover。



 まさにワイアーがワイアーらしいサウンドでわれわれを楽しませてくれたわけですけれども、ライナーノーツにメンバーのコリン・ニューマン(Colin Newman)の非常に興味深い発言がございます。

  基本的なことなんだけれども、ワイアーというのはもともとロックバンドじゃないんだ。ロック的なジャスチャーや見た目、サウンドをやってるかもしれないし、ロック的なエッジがあるからそう見られるのかもしれないけれども、でもワイアーはアート集団なんだ。それは何に対する姿勢でも出てくるものなんだ。

 本当にそうだと思いますね。簡単に言ってしまうと、ワイアーは何で三十何年間も音楽活動を続けてこれたのかというと、ロックを信じてなかったからだと思うんですね。ロックなんか信じていなかったからこそ、非常に淡々とバンド活動ができたんではないだろうかと。ワイアーがデビューしたときに発言した言葉「ロックでなければなんでもいいんだ」という発言をしたんですよ。すごいことだと思いますけれども、ひとつのハッタリ的な要素もあったんでしょうけれども、本音でもある。そういうロックに対する距離感、ロックというフォーミュラーに対して信じていない、でもアートを作り出すものとして興味深いからやるんだというところが彼らの音楽を風化させなかった。で、この最新アルバムは実にロックなアルバムで、それが非常に面白いですね。ロックを信じていないが故にどんどんロックになっていくワイアー。そんなナンバーを聞いてください。Smash。



 デビュー当時のワイアーについての評論です。

ワイアー(wire)の1st「ピンク・フラッグ(pink flag)」について 
 

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