ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

ブロディ・ダル(Brody Dalle)に学ぶ、子どもを産み子育てをやっていくに従って女性はパンクになっていく説

20140620

 ブロディ・ダルの初のソロアルバムを紹介したいと思います。元ザ・ディスティラーズ(The Distillers)の中心メンバーであり、現在はクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ(Queens of the Stone Age)のジョシュ・オム(Josh Homme)の奥さんということで、わりとロックファンの中では認識されているブロディ・ダルなんですけれども、彼女がソロになってがっちり自分自身の世界を結婚して子育ても終わってどういうモードで復帰してきたのかファンとしては興味深いところではないのでしょうか。Rat Race。

 

 子育てが終わった母親の久方ぶりの作品などという雰囲気が全くない、ものすごいガリガリバリバリのロックがなっているわけですけれども、でもこのアルバムを聞いて思ったんですけれども、子育てが終わって少し時間的な余裕が出て、自分自身の作品活動に向かう幸せな女性というイメージがすごくハッピーでやわらかい音をやるという風に考えるという先入観そのものが間違えですね。ものすごく戦闘モードなんですよ。そして今聞いていただいて分かりますように、彼女が持っているパンクマインドというかパンクスピリッツは揺らいでいない。それはある意味幸せな家庭を持ち子育てをきっちりとやって、だからこそ生まれたものではなかろうかとそんな気がしました。この作品はベースもギターもドラムも歌も何もかもを自分自身で作り上げて、まさに彼女の肉体がそのまま作品となっているようなアルバムなんですけれども、その中ですごく面白いなぁと思ったのは続いてかけるDon't Mess With Meという曲なんですけれども、これは銃をもってやってくる奴らとどこまでも戦うぞとすごく戦闘的でパンクな曲なんですけれども、それはなぜ戦うのかというと、あなたがいるからなのよ、とそういうナンバーなわけです。そしてこの「あなた」というのは明らかに子どもですよね。自分が子どもを産み子育てをやることによって、よりパンクになっていくという、その生体反応というか、考えてみればそれは当然なのかもしれませんが、私は子どもがいるからこそよりパンクになって、より強い敵とガンガン戦う、絶対に負けないわよ、とそういう歌になっていてすごいと思いました。Don't Mess With Me。

 


Comment

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
記事検索
スポンサーサイト
スポンサーサイト
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

プライバシーポリシー
ラジオFMのメモ