ラジオFMのメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

なぜジャズはポップミュージックの王道から脱落していったのか?

20141107 

 フライング・ロータス(Flying Lotus)の新作を紹介したいと思います。Dead Man's Tetris (feat. Captain Murphy and Snoop Dogg)。



 今聞いていただいて、これをどういうジャンルに分類するのかといえば、それは無理だろうと。フライング・ロータスはフライング・ロータスでしかないという、そういう自分自身の音楽的世界を追及し続けているフライング・ロータスなんですけれども、今作はジャズというのが大きなテーマになっていて、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)の甥であるということで、ジャズ的なルーツは自分自身の家族的な意味合いから大きくあるんですけれども、それをあまり大きく前へ打ち出していなかったフライング・ロータスが今回はジャズというテーマを全面に打ち出してやっているんですが、ただ通常のジャズの文脈とはまた違う形で今回の作品は作られていて、そこがフライング・ロータスがフライング・ロータスたる所だと思うんですけれども、続いてもう一曲聞いてください。Turkey Dog Coma。



 これはジャズだっていう感じなんですけれども、僕はジャズというものがポップミュージックの流れから逸脱していってしまった最大の原因は、インプロビゼーションという思想にあると思っておりまして、ただ今回のフライング・ロータスはインプロビゼーションの長い演奏とは全く無縁で、どの曲も1分台2分台3分台の曲ばかりが入っていて、ジャズという手法を使いながら最終的にはこれはすぐれたポップミュージックであり、ロックミュージックであるというのが、フライング・ロータスのすごさだなぁと思っております。もう一曲1分46秒の曲ですが聞いてください。The Boys Who Died in Their Sleep (feat. Captain Murphy)。




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