音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

三大ギタリストにおけるジミー・ペイジ(Jimmy Page)のオリジナリティーとは?

20150807

1、未発表音源が盛りだくさんの「Coda」のリマスター盤

 レッド・ツェッペリンでBring It On Home (Rough Mix)。


 これは1969年に発表されました彼らのセカンドアルバムにおさめられているBring It On Homeのラフミックスバージョンです。レッド・ツェッペリンの延々に続いておりましたリマスターシリーズがついに完結しました。ここにきて一気に「Presence」「In Through the Out Door」「Coda」と最後の三枚のアルバムのリマスターが続けざまに発表されて、これがすごい。未発表音源がヤケクソのように入っていて、えらい盛り上げる三枚の作品になっております。リマスターシリーズが発表されるとやってくるのが、ジミー・ペイジさんでございます。全世界に行くのではなくてなぜか日本にだけやってくるんですよね。日本を好きなんだと思います。で、積極的に取材に応じてくれるという海外では行われない事が日本ではなぜか行われて、今回もジミー・ペイジさんは来日して、インタビューに答えていただけまして、私もフェスで忙しかったんですけれども当然なによりも優先するのはジミー・ペイジのインタビューということで、出かけていきまして、「またあったね」って言われて非常に幸せな気分になりました。開口一番「これで終わりなんだよね。ツェッペリンのリマスターシリーズも。」という発言で、彼としてもなかなか感慨深いものがあったのではないでしょうか。ずっとツェッペリンのオリジナル音源と向き合いながらリマスターをやり、過去のたくさんの音源をチェックしたからこそいろいろCD化するだけの音源をピックアップすることができたわけでございまして、きっと過去の自分の仕事と向き合う長い時間がようやく終わったという、そういう感慨もあったのではないのでしょうか。Walter's Walk (Rough Mix)。

 

2、レッド・ツェッペリンがインドのオーケストラを使って作成した音源がついに発表される

 そんなにお前はインストが好きかって言われちゃいそうですけれども、好きです。Bring It On HomeとCodaの中におさめられているWalter's Walk。両方ともCodaのリマスター盤におさめられている音源なんですけれども、なんと今回は未発表音源がたくさんあるので、アルバムCodaはコンパニオンディスクが二枚もついていて、一枚目には八曲、二枚目には七曲、いろいろなレアな音源がおさめられております。ジミー・ペイジ自身、こんな形で未発表音源を世に問うというチャンスは二度とないので、今回にすべて聞いていただけるものはすべて出そうと、そういう試みでたくさんの音源を出しました。ファンとしてはたまらない、どの曲もどの曲もすごいぞという感じなのですが、次の曲もすごいです。ツェッペリンがインドに行ってインドのオーケストラを使って音源を作っていたという噂は当時からあって、実際にそういうことをやったという証言もメンバーからあったのですが、実際にどのようなものが作られていたのかは我々は知ることができなかったのですが、ついに今回、それが日の目を見ることになったわけです。ボンベイオーケストラバージョンはFour HandsとFriends があるのですがFriendsの方を聞いたいただこうと思います。Friends(Bombay Orchestra)。

 

 すごいですよね。今時なサウンドデザインで、今の先端的な音作りとちょうどリンクしている感じですけども、Friendsは1970年、レッド・ツェッペリンのサードアルバムでございますよ。45年前でございますよ。ちょうどサードアルバムというのはレッド・ツェッペリンが大きな方向転換をして、大胆にいろいろな形でのアコースティックサウンドを取り入れた時期でございまして、そういう時にやっぱりいろいろな試みの一つとしてインド音楽を大胆に導入してやってみるという。そして今聞いてみるとやっぱりすごいなぁと。この時点で彼らが考えていたものはものすごいものであるとあらためて認識できる、すばらしい音作りになっていると思います。

3、三大ギタリストにおけるジミー・ペイジのオリジナリティーとは?

 続いては、St. Tristan's Swordという本当の未発表曲でございます。この曲もちょうどツェッペリンのサードを作っていた時代の曲なんですけれども、インストナンバーで、ここでのジミー・ペイジのギターソロというのは、ギターによる新しいサウンドデザインをきっちり作っていくというそういう意識が常にある、勢いだけでギターを弾いているのではないという、そういうすばらしいものだなぁと思いました。ジミー・ペイジもインタビューの時に「St. Tristan's Swordのギターソロすごいですね」って言ったら、「そうだろ」って言っていましたけれどもね。St. Tristan's Sword (Rough Mix)。

 

 こういう聞いたことがないツェッペリンの音源を紹介していると、ツェッペリンの新譜を紹介しているみたいなそういう不思議な気分になってきますけれども、非常にユニークなギタースタイルだと改めて思います。1969年から1970年代初頭にかけてイギリスの三大ギタリストとして、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ、ジェフ・ベックというのが言われていて、その三人ともヤードバーズというイギリスを代表するロックバンドの出身だったわけですね。三人ともブルースルーツでギターを弾いていて、当時からロックをやる上においてはブルースと向き合うということは当たり前の姿勢であったんですけれども、その中にあってジミー・ペイジだけブルースに対する距離感が全然違っていたなぁと思います。特に、エリック・クラプトンとジミー・ペイジはちょうど真逆な感じがします。ジミー・ペイジ自身もブルースは好きなわけですけれども、アプローチの仕方は独特の距離感というかブルースそのものを客観視しているというか、情緒と違う所でロックギターを弾くという一種建築工学的なギターというか、そういうようなギターがジミー・ペイジのオリジナルな音楽スタイルと決定づけたすごく大きな要素だなぁと思います。このSt. Tristan's Swordを聞いてよけいそう思いました。聞いていた思ったんですけれども、ロバート・プラントが歌う前の状態はこういう感じだと思うんですけれども、ここからボーカルがのっていくんだと思います。すでに発表された曲のインストバージョンを聞いても、すでにロバート・プラントのボーカルがのっているからなかなかむつかしいですけれども、これは未発表でロバート・プラントのボーカルがのったバージョンはないので、みなさんは試してみたらどうでしょうか。自分で歌メロを。

4、アーリーバージョンの楽しみ方

 続いてはIf It Keeps On Rainingという曲なんですけれども、これは彼らの四枚目のアルバムに入っているWhen the Levee Breaksのアーリーバージョンでございます。1970年くらいにレコーディングされたものだと言われておりますけれども、これも大変大変貴重なものだと思います。If It Keeps On Raining ("When the Levee Breaks") (Rough Mix)。

 

 面白いですね。この辺になると幾分マニアックな楽しみ方というか、ただまあマニアックと言ってもツェッペリンですから多くの方々が正規音源を聞いているわけなので、それとの比較ということで、ここからレコーディングされて最終的にリリースされたものにかわっていくんだなぁ、初期はこういうものだったんだなぁって。初期音源そのものもまたすごい興味深いですし、そうした意味でもこのリマスターシリーズはすごく面白いと思います。次に、今度はPoor Tomのインストミックスです。ロバート・プラントの歌っていないバージョンですけれども聞いてください。Poor Tom (Instrumental Mix)。

 

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