20170127
児島由紀子「今年30周年をむかえるU2の「ヨシュア・トゥリー (The Joshua Tree)」についてです。この30周年記念ツアーをイギリスとヨーロッパでやるんですね。その発表がありまして、7月と8月にかけて行われるんですけれども、チケットが数分で売り切れてしまったんですよ。」
渋谷陽一「すごいですね。「ヨシュア・トゥリー (The Joshua Tree)」は誰もが聞きたいですからね。」
児島「そうですよね。一般のファンもU2の代表作は何かっていったら「ヨシュア・トゥリー (The Joshua Tree)」ですからね。このアルバムの大ファンであるノエル・ギャラガー(Noel Gallagher)もツアーのサポートをするんですよ。ノエルも今月末にアルバムを出す予定なんですね。だからタイミング的にもちょうどよかったんでしょ。すごい贅沢なカップリングですよね。私もチケットをログインした状態ですでにダメだったんですよ。ロンドン公演。」
渋谷「ロンドン公演はやっぱり5万人とか6万人の会場なの?」
児島「そうです。トゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)で、普段はクリケットの試合とかをやっている所です。ここで行われるクリケットの試合に、よくミック・ジャガー(Mick Jagger)がきてたりするんです。で、今回このアルバムを再検証することにしたのは、ジ・エッジ(The Edge)が最近コメントをしていたんですけれども、グローバルな大変動があって、右翼勢力が盛り上がって、基本的人権が危機にさらされていて、今の時代をすごく予見していたアルバムだということで、それに気づいたから、いま改めてやる価値があると思ったらしいんですね。」
渋谷「やっぱり今の社会状況に対する危機感が強いんですね。」
児島「すごくありますよね。新作を作っていたらしいんですけれども、ドナルド・トランプ(Donald Trump)がアメリカの大統領選で勝ったりと、今の世界情勢がまるっきり変わってしまったので、もう一回ゼロから作り直すそうです。ほとんど出来上がっていたらしいんですけれども、曲が今急に変わった時代と合わないっていうんですね。」
渋谷「やっぱり時代とどう向き合うかということは、彼らにとってはすごく重要なことだし、だからこそ「ヨシュア・トゥリー (The Joshua Tree)」をもういっぺんやろうと、そういう思いになったんですね。それでは「ヨシュア・トゥリー (The Joshua Tree)」から、オープニングはこの曲で始まるのでしょうけれども、聞いていただこうと思います。Where the Streets Have No Name。」