音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

アコースティックな名曲

world rock now 20030926

Timbuk 3- Prey

Paul McCartney - Junk

Black Sabbath - Changes

T-Rex - Spaceball Ricochet

Keziah Jones - Autumn Moon

Allman brothers band - Little Martha

ザ・レヴォネッツ (The Raveonettes)に学ぶ60年代70年代の音を現代に再現するありがちなパターンから逃れる方法

world rock now 20030801

 最近の新人バンドを紹介する時は、「60年代70年代の古典的なロックサウンドをベースにしながらそれに対するオマージュと新しい解釈を基本とするそういう新人バンドを聞いてください」って新人バンドの6割から7割はについてそのようなコメントをしているのが現状なわけであります。つまり、それくらい今は60年代70年代の音をどう21世紀の現在に再現するのか、あるいはそういう古典的なスタイルとどう向き合うのかっていうのはすべての若手バンドにとって重要なテーマになっていると思うんです。

 ザ・レヴォネッツはすでにインディーズでのプレデビューEPみたいなものを出しているんですが、メジャーデビューアルバムとしては今回が本当に最初でございます。このグループはいろいろロックの古典に対するアプローチに独自のものがあるわけでございます。それはまず一曲聞いてからご紹介したいと思います。Noisy Summer。




 デンマーク出身の二人組みで男女のデュオでございます。これも60年代サウンドがそのまんま再現されているというか、そのテイストが非常に色濃く反映されている新人バンドでございます。彼ら自身、自分達の音楽というのは前の世代の人たちのすばらしい音楽のトリビュートなんだと言っておりまして、過去の偉大なるポップミュージックの歴史をそのまま反映していてその影響をなんら隠すこともなく表にだしているバンドでございます。ただ、このような古典的なサウンドをベースに持ちながら彼ら自身自分達の音楽に一つの枠組みをつけたわけですね。それはどういうものかと言うと、インディーズ時代の彼らのテーマは①曲は全部同じキーのBマイナーでレコーディングする、②3つのコードしか使わない、③曲はどれも3分以内におさめる、④ハイハットやラウドシンバルは使わないという縛りでアルバムを作っておりまして、このメジャーデビューアルバムはメジャーになったからかどうかは分からないですけれども①3つのコードしか使わない、②曲はどれも3分以内におさめる、③ハイハットやラウドシンバルは使わないというのは同じですが、④Bメジャーでレコーディングしようというやり方で、かなりかわった縛りを自分達のサウンドの中につけているのであります。つまり、自分達にあえて縛りをつけることによって多くのバンドが持っている60年代70年代へのありがちなパターンから脱しよう、このような縛りが生む変な感じを自分達のサウンドアイデンティティーにしようという風にしているわけであります。これくらいやらないと自分達の独自性ができないくらい、この手のアプローチというのはすごく過剰に氾濫しているわけであります。ハイハットやラウドシンバルを使うとありがちなロックサウンドになるからイヤだと明確に彼らのサウンドコンセプトがあるわけで、そういうようなありがちでないものを作るためにはこれくらい縛りをつけなければいけないというのが、彼ら自身のロッククラシックへの一つの立ち向かい方なのかもしれません。Let's Rave On 。

 

今のロックバンドはみんなトム・ヨーク(Thomas Yorke)になりたがってる説

world rock now 20030905

 The Cooper Temple ClauseでNew Toys 。




 これを聞いて私は、なんだレディへじゃないかよというのを非常にシンプルに思いました。今回のザ・クーパー・テンプル・クロースの目標がレディへをぶっとばせということで、どんな音楽よりも革新的で実験的で探究心に富んでいるということを、俺達のアルバムがすごいということをトム・ヨークに思い知らせたいということで、彼らのおもいっきりレディへを意識した発言がかわいいといったらかわいいし、またこの音作りもまんまだなというところが面白かったです。たしかマドンナの発言で「今のロックバンドはみんなトム・ヨークになりたがっている。」という発言がありまして、確かにそういう傾向がすごくあるんですが、ここまでそれを公言してしかも実際にその音を作っちゃうというところが、若いバンドだしエネルギーに満ちていてなんでも行くぞみたいなノリのザ・クーパー・テンプル・クロースだからなのかもしれません。Blind Pilots 。

オウテカ(Autechre)に学ぶ前衛的な音楽が陥る誤りとは

world rock now 20030411

 イギリスのエレクトリックユニットというか前衛的なサウンドの担い手オウテカ。レディオヘットは彼らに強い影響を受けたという話なんですけれども、彼らの2年ぶりの新作を聞いていただこうと思います。なかなかラジオフレンドリーではない曲ばかりなので選曲が難しかったんですが、最初に解説をしてしまいますと、このエレクトリックミュージックというのはすごく前衛的な音楽なわけですよ。オウテカのようなグループは常に新しい、今までに鳴ったことがない音楽をどう自分達のなかできっちりと実現するかということにトライしてるバンドであります。しかし、いまだかつて鳴ったことがない音楽を鳴らすといことはすごく難しくて、おおむね前衛的でわけのわからないことをノイズミュージック的に無秩序にやってしまうんですが、それは実は死ぬほどきいたことがあるような前衛音楽になっていてしまっていて退屈になる場合がほとんどなわけです。そういう前衛的なことをやりながら本当に新しいことをやっていくということは、ある意味すごくすぐれたメロディーを作ることより難しいことで、多くはわけのわからないアバンギャルドなことをやっているというだけで終わってしまって、じつはものすごく保守的になっているというのが、多くの前衛音楽バンドの陥る誤りなんでありますけれども、このオウテカはそういうところにはなく、本当にいままでかつてない音を鳴らそうとするすごく明確な意志と、それをきっちり秩序化してちゃんとした音楽の形をつくってその中での抑制された洗練された音作りの中で、ちゃんとお客さんに通じる、しかしいまだかつてない音楽を作るというその力技をきっちりやっている非常にすぐれたバンドだと思います。V-PROC。]

 

スティーヴン・マルクマス(Stephen Malkmus)の潜在能力

world rock now 20030404

 スティーヴン・マルクマス、言うまでもなくペイブメントの中心メンバーですけれども、彼の二枚目のアルバムが発表されました。スティーヴン・マルクマスというと、それほど知名度はないんですがペイブメントというのは本当にすばらしいグループで、最初の来日コンサートでの鮮烈な印象が未だに忘れられないんですが、すごく評価が高くてこれからいくんじゃないかと思ったらメンバー内がごちゃごちゃとしていて、結局埒のあかないまま無くなってしまったんですよね。本当に基本的なポテンシャルというのは、大げさなことを言えばペイブメントというのは、ひょっとしたらREMになったかもしれないし、レディオヘットになったかもしれないという可能性を持ったバンドでございまして、ということはスティーヴン・マルクマスはトム・ヨークになったかもしれないし、マイケル・スタイプになったかもしれないというくらいの素材なんですけれども、なんかグニョグニョした所が所謂ロックの王道の上昇志向を彼に与えずに、本当にマイペースにいい音楽を作っていこうというノリになりました。前作はそういうノリがラジカルに出ていて好きな人にはたまらないけど興味のない人にとってはなんかカッタルイなぁみたいな作品になっていましたが、今回はStephen Malkmus and the Jicksというクレジットになりまして、ちょっと気合が入って前作とは赴きが違うそういう作品になっております。Fractions & Feelings。



 この最新アルバムはPig Libというタイトルがついていて、どこかネジが一個はずれちゃったみたいな感覚が気持ちいいと感じるところのロックの本質みたいなものを彼のサウンドというのはよく表現していると思います。そして言うまでもないですけれども、彼のギターはブルースの影響を強くうけ、それをモダンにしかしネジを一個はずして表現するという彼自身の王道的なる表現が、今回の作品にはいい感じで出ていて、僕は個人的には10分くらいのこれは2000年代のグレートフル・デッドじゃないかみたいな感じのナンバー(1% of One)をえらく気に入っているんですが、これを10分やるとみんなチューニングを変えちゃうんじゃないかと思って、もうちょっとテイストのはっきりしたポップなしかしブルージーなナンバーを聞いていただきたいと思います。Water and a Seat。




 ギターがめちゃくちゃかっこいいですね。でもまあ売れないでしょうね。極少数の人にしか理解できないというか、一種のロック上級者編のリトマス試験紙みたいなところがあって、この独特のかっこよさを理解できるというのはある意味でロック上級者的なところがあって、私はそういうのを前々から批判しておりまして、そういうロックエリート主義なんてろくなもんじゃないという風に言っているんですけれども、まだまだこれが大衆化されることはないですし、まだまだ閉じられた音楽であるという事実はあると思います。ただ、前作と比べると開かれていて、この方向でこのクオリティーをあげていって、そして巨大化したレディオヘットという理想化したロックが世の中にはあるんですから、スティーヴン・マルクマスもがんばってもらいたいなという所なんですが、もう一曲聞きましょうか。Dark Wave。



 

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