音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

U2のボノ(Bono)はカリスマか?ただウザいだけか?

20170818

渋谷陽一「ボノは、ものすごく尊敬されてはいるけれども、叩かれることも多いという、独特の立ち位置にいるアーティストだとおもうんですよ。ニューヨークでセレブが集まる大パーティーがあって、このパーティーに一つ足りないものがある。それはボノがいないと。要するに、何でもVIPが集まる所には必ずボノがいるということを揶揄されているわけですね。ボノとかやっぱりいつもこういう所にいるよねぇって。」

山口隆「僕なんか少年時代に、日本の彼らからすればローカルだと思うんですけれども、ローカルな番組に出て環境問題を話して帰っていくとか、ある日携帯電話にU2の新譜の曲が入っていて、俺なんかはうれしいじゃんって思ったけれども、賛否両論になったりとか。」

渋谷「そうなんだよね。某大手携帯メーカーと配信の契約を結んで、全部にU2の新譜がダウンロードされて、ファンは大喜びしたけれども、みんななんだそれって。ものすごい商業的なキャンペーンじゃないっていう風に思われたわけです。ボノにしてみれば、ファンに喜んでもらって、ネット時代の新しい音楽の在り方についての冒険だと思ったんだけれども、叩かれちうと。そして後からごめんねって言っちゃうと。」

山口「逆にそういう所がU2のスター然としたところなのかもしれませんね。」

渋谷「アフリカへの救済という大キャンペーンをやってそのドキュメンタリーを見たんだけれども、アフリカの支援をものすごくやっているNGOとかNPOの法人から、「あなた現実みてないじゃん」みたなことをガンガン言われて批判されるわけです。ボノもおそれずにそういう場所に敢えて行くわけですよ。そして政治家と握手するというネゴについて「俺なら会ってくれるから」って。それって自分のイメージアップのためでヤバくないって思っても、「俺はボノだから会ってくれるから」って言って、テレビ局を連れて行くわけですよ。それで政治家を説得するという。そこで何かを言われるというのは彼も分かるんだけれども、そこで敢えて手を突っ込んでいく。そして、予想通りに「結局売名行為じゃない」と言われながらもやると。でも、常にアルバムは売れ続け、社会的な運動に対しても常に積極的であるというというポジションを守り続けているという。」

山口「凄いですよね。矢面に立つことを怖がらないし。」

渋谷「カリスマボノという側面と、とにかくウザいボノという、その両方の評価を引受ながらもやり続けるという。」

山口「ロックンローラーの代表という感じがします。」

エド・シーラン(Ed Sheeran)はなぜ売れたのか?

20170818

渋谷陽一「今のポップシーンの顔ともいえるエド・シーラン。今年はグラストンベリーに出演して圧倒的なパフォーマンスを見せました。」

山口隆「やっぱり人気は頭一つ抜けている感じですか。」

渋谷「やっぱりエド・シーランはすごいんじゃない。スタイルも変えないで、延々と弾き語りみたいな形で、スタジアムで何でもやって、あれは強いよね。僕は、彼が日本に初来日した時に、青山のクラブで数十人を相手に、ちょうどエド・シーランが僕と山口君の距離くらいの所でのショーケースライブを見てきました。絶対にエド・シーランはいくとその時思って、あまりみんなは押し寄せなかったんだけれども、個人的に押し寄せてすぐ近くで見て、こいつすごいなぁと。イメージ通りの気さくなにーちゃんだったけれども。」

山口「メロディーと声ですか。」

渋谷「それとやっぱりあのパフォーマンスだよね。説得力あるよね。」

山口「これは昔の人だと誰かなぁと。ボブ・ディラン(Bob Dylan)でもないし。」

渋谷「昔ならこのスタイルで全世界を席捲することはなかったけど、これが出来てしまうということが今のポップミュージックの面白い所かなぁと思います。アメリカでなんでエド・シーランが受けるのかということを僕の知り合いのアメリカ人に聞いたら、アメリカではとにかくキャンプ・ファイアーで聞くと最高なんだよと。全然意味分からないんだけれども、それぞれの聞き方があるんだよね。その、キャンプ・ファイアーのエモーションを喚起する何かがあるんだと思う。」

山口「あの国すごいです。俺は一回ブラジルに行って、トランジットでダラス(Dallas)に寄ったんですけれども、空港で爆音でトム・ウェイツ(Tom Waits)がかかっていましたからね。当たり前なんでしょうね。彼らにとっては空港でトム・ウェイツを爆音でかけることが。」

渋谷「それぞれにそれぞれの脈々に受け継がれているファンと文化があって、日本においては洋楽は一つのトレンドの中で解釈されちゃうけれども、アメリカでは文化なんだよね。それは日本においても、日本のポップミュージックは脈々と延々とお客さんをずっと動員しているアーティストもいるわけで、それと同じようなものだと思いますね。」

レディオヘッド(Radiohead)、Creepをライブでやるようになる

20170707 

児島由紀子「今年のグラストンベリーでヘッドライナーを務めたレディオヘッドについてです。「OK Computer」の20周年盤が出たじゃないですか。しかも、リリースされたその日にグラストンベリーのヘッドライナーということで、みんなアルバムの完全再現ライブじゃないかと直前まで期待していたんですよ。そういう噂があったんですけれども、やっぱり違いました。グラストンベリーは毎年BBCで中継されるんですね。私もBBCの中継でフルセットを見たんですけれども、「OK Computer」の曲は7曲やっていましたので。」

渋谷陽一「かなり聞くことができたんですね。」

児島「かなり再現してくれたと思いますよ。もちろん、Paranoid Androidとか、Karma Policeとか、「OK Computer」からの曲ではないですけれども、Creepもちゃんとやってくれまして。」

渋谷「すごいですね。最近割とそういう感じですよね。」

児島「そうなんですよ。一時Creepをやるのを嫌がっていましたけれども、ここ数年はちょくちょくやるようになっていますよ。」

渋谷「そうですね。自分達が求められるものが何であるのかが・・・。」

児島「そう。その辺、少しづつ態度がやわらいできているみたいです。」

渋谷「リマスター盤に入っている、それこそライブでしかやっていなかった楽曲もやはりすばらしいし。」

児島「そうですね。未収録曲のMan of War。これはすごく90年代っぽくて、初めて聞いたときはスウェード(Suede)かと思いました。ギターもガンガンはいっていて、今のレディオヘッドとは丸っきり違います。」



渋谷「バリバリロックな感じでいいですよね。」

児島「私はこの曲すごく好きですね。」

渋谷「ファンの評判もいいみたいですね。」

児島「そうなんですよ。今年のグラストンベリーのベストライブアクトじゃないかという噂がすでに出ていまして、全英アルバムチャートでは多分これが一位になるだろうと、今はそういう勢いになっているんですよ。」

渋谷「やはり、レディオヘッドの別格感と存在感はすごいんですね。」

児島「そうですね。これは90年代を代表する名盤ですからね。」

渋谷「ロックを代表する名盤といってもいいくらいですけれどもね。じゃあ、レディオヘッドも今年はがんばってくれるという感じなんですね。」

児島「そうですね。これは世界ツアーにはならないんでしょうかね。」

渋谷「是非やってもらいたいですよね。」

児島「是非、日本にまで行ってほしいですけれども。」

渋谷「本当にレディオヘッドのライブみたいですよね。このジャストのタイミングで。それでは話題の初音源化ナンバーが収録されているんですが、その中の一曲。これはビデオクリップの非常にインパクトがありましたけれども、聞いてください。I Promise。」



渋谷「ほんとうに初音源化された三曲はすばらしいです。勢いにのって、もう一曲聞いていただこうと思います。Lift。」





世界で一番稼ぐミュージシャン、カルヴィン・ハリス (Calvin Harris)

20170707 

 ポップモンスター、カルヴィン・ハリスの新作を紹介したいと思います。このアーティストのスケール感は日本ではよくわからないですけれども、例えば楽曲再生回数1兆回、動画サイトでの動画再生回数100億回以上、米経済紙フォーブスが選ぶ世界で最も稼ぐDJランキング2013年から4年連続で1位。DJって今は一番稼ぎますから、その中で1位ってことは、世界一金持ちのミュージシャンと言っていいのではないのでしょうか。そのカルヴィン・ハリスが最新作を作って発表しました。そういうポップモンスターであると同時に、常に音楽の最前線。ゲストミュージシャンがフランク・オーシャン (Frank Ocean)とミーゴズ(Migos)。これ以外考えられないでしょみたいなキャスティングで、これは素晴らしい曲だと思います。聞いてください。カルヴィン・ハリスでslide。


 見事すぎて関心しちゃいますよね。もう一曲見事なカルヴィン・ハリスのナンバーを聞いてください。Prayers Up。



ポップミュージシャンは時代の証人である説

20170623 
 
 ベンジャミン・ブッカー(Benjamin Booker)とケイティー・ペリー(Taylor Swift)が「Witness」というタイトルのアルバムをほぼ同時に発表したということは、僕はすごく印象的だし、両方ともすばらしいアルバムだったし、両方とも社会にどうポップアーティストとしてコミットしていかなければならないのか、その中でどのような作品活動をやっていかなければならないのかという、明確な問題意識をもった作品だったのがすばらしいなぁと思います。そこで、ジェイムズ・ボールドウィン(James Baldwin)の言葉からなのかもしれませんけれども、タイトルとして「Witness」と出たということは、これもまた象徴的で、つまり簡単に言ってしまうと、ポップアーティストというのはどういう存在であればいいのか。傍観者ではありたくない、むしろそれは時代の証人として自分達は生きなければならないと。ポップアーティストというのがどういう役割で、現実的に政治家ではないわけですから、現実を変えるとかなんとかよりも、自分達自身が作品活動によって、何をやるのか。アジテーションとかそういう要素もあるのかもしれませんが、自分達のやることはまさに「Witness」、証人として時代のもっともヒリヒリとした断面を切り取っていくという作業であるというところから、同じタイトルのアルバムが登場したということは、僕は全然偶然ではないし、アメリカの大統領がかわってから、こういうすごくクリアなメッセージをが続いているとうのも、全然偶然じゃないと思います。

記事検索
スポンサーサイト
スポンサーサイト
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ