音楽のおべんきょうφ(.. )メモメモ

NHK-FMWorld Rock Nowでの渋谷陽一氏の解説で面白かったものをメモしてゆきます。

日本のバンドシーンはRCサクセション、YMO、BOOWYを土台として生み出されていった

20170221 ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 日本のロックってRCサクセションがブルースをパンクロックにしていった。そしてYMOがデジタルミュージックというものをカウンターミュージックにしていった。このRCサクセションのブルースのパンクとYMOのテクノのカウンターが合わさって日本のサブカルチャーというものができて、それをポップに解釈していったのがBOOWYで、そこからバンドブームが始まります。やはり、このRCサクセションとYMOを底辺にして、その上にピラミッドでBOOWYがたっていったというこれがなければ、日本のバンドシーンと、今のこうやってロックだけで番組が作れるということはなかったんじゃないのかなぁと思います。

ザ・クラッシュ(The Clash)に学ぶ、ロックバンドが成功するには勤勉さが大切である

20170221 ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 
 1982年1月から2月にかけてザ・クラッシュが日本にはじめて来ました。パンクといえばザ・クラッシュ、セックス・ピストルズ (Sex Pistols) 、ザ・ダムド (The Damned)といわれていた、その御三家の一つのバンドがついに日本の地に降りたわけです。パンクが日本に本当にくるとは思わなかったし、来日してこれだけ誠実なライブをやるとは思いませんでした。ザ・クラッシュはパンクロックの中では一番精神的にもインテリズムがあったし、哲学も持っていたバンドだったんですけれども、私は行きましたよ。何がビックリしたって、僕はパンクの人って不良の極みだと思っていたんですけれども、 ジョー・ストラマー(Joe Strummer)が「一番」って書いてある鉢巻をして、「イチバン」って叫んで出てきて、お前はスタン・ハンセンかって感じで、パンクって意外にみんなやさしくてポップなんだなぁって思いました。さらにそう思ったのが、1月30日に新宿厚生年金会館で二回ライブをやっているんですよ。昼の部と夜の部があって。こういうのって芸能人しかやらないと思ったんですけれども、パンクが一日二回ライブをやるのかって。昼間にお日様が出ている内にっていう世界でしょ。それが律儀に二回ライブをやっているんですよ。あと、六日間で7公演もやっているんですよ。やっぱりロックバンドが世界で勝つためには勤勉でなければいけないんだなぁということを、ザ・クラッシュのかっこいい後ろ姿、そしてかっこいいライブから学びました。

R.E.M.、初来日の悲劇

20170221 ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 オルタナティブロック以降、最もアメリカの偉大なるバンドと言われているR.E.M.。ニルヴァーナ (Nirvana)もレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)もみんなみんな尊敬しているバンドです。このバンドは1984年に初来日をしているんです。2枚アルバムを出していて、当時「Murmur 」っていうアルバムだったかな、これがローリングストーンズ誌の年間ベストアルバムをとったという時期だったんですけれども、日本では全く人気がありませんでした。だから、初来日をしたのも早稲田大学の学祭だったんです。しかも体育館ではなくて、机とか椅子がある教室でライブをやって、前座が当時早稲田大学在校生だった爆風スランプ。爆風スランプはデビューの瞬間だったんですけれども、R.E.M.のクールなライブとは全然違っていました。そして、爆風スランプが出てきて、イケイケだったので、「俺たちの学校でアメリカの野郎の前座をなんで俺たちがやらなきゃいけないんだよ」って言って、当時のライブはいろいろ暴れまくるというのがパフォーマンスとしてあったんですけれども、サンプラザ中野さんは頭の上で花火を打つは、爆竹を打つわ、もう教室中暴れまわって机とか椅子とか壊しまくっちゃって、R.E.M.が出てくるまで2時間かかりました。そして、お客さんも爆風スランプに煽られて盛り上がるわけです。早稲田大学から在校生のままデビューしていった爆風スランプというバンドが出てきて「アメリカ人の前座の俺たちがライブ潰すぜ」みたいな感じでやって、みんなは盛り上がるわけですよ。それをR.E.M.が好きな、約5分の1のファンが端っこからみんな悲しい目で見ていたわけです。僕もすごい悲しい目で見ていたんですけれども、当時オリジナルラブのギタリストの村中くんという人がおりまして、彼がすごい悲しそうな目でこの状況を見ていて、また音楽ジャーナリストの田中宗一郎もこのライブをすごい悲しい目で見ていたそうです。しかし、そういう人たち以外は非常に盛り上がって、2時間たって出て来たR.E.M.は一回も前を向かないでずっと下を向いて、まさにシューゲイザーですよね、自分のつま先をみながら40分くらいでライブが終わったんですよ。当時のR.E.M.はそういうライブをするバンドだったんだろうと思いますけれども。爆風スランプに荒らされた所で、荒れ地でライブをやっていく、これは何のための初来日だったのかなぁと。

ニュー・オーダー (New Order)の演奏が上達した理由とは?

20170221 ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 ニュー・オーダーでThe Perfect Kiss。



 ニュー・オーダーというマンチェスターが誇る偉大なる1980年代を代表するニューウェイブバンドがおります。このバンドは日本に初来日する前にカリスマ的な都市伝説のような話がかなりありました。ジョイ・ディヴィジョン (Joy Division) というバンドが前身にあって、ボーカルのイアン・カーティス(Ian Curtis)がアメリカのツアーに行く前日に自殺をしてしまいまして、バンドが途方に暮れて、その途方に暮れた中でBlue Mondayという得体のしれない、テクノなのかハウスなのかよくわからない曲を出したところ、ニューヨークからドイツからベルギーから世界中のディスコでブレイクしてしまって、すごいバンドがいるぞと日本でも話題になって、1985年に新宿厚生年金会館で2days、即日ソールドアウトになってしまいましたが、そのライブに行ったんです。すごいカッコいい人たちがすごいカッコいいライブをやるだろうなぁと思って行ったら、本当にヘタクソで、ビックリしました。ドラムのカミさんがキーボードをやっているんですけれども、指三本以上使えないんです。でも指三本使えばコードは押さえられるけど、指三本をいっぺんに押さえられないんですよ。だから、単音でほぼアナログシンセ特有のものでごまかしちゃうんですよ。「Low-Life」という名作アルバムが彼らにはあるんだけれども、それがリリースされるちょっと前の来日なので、このアルバムからの曲をいっぱいやっているんだけれども、ライブが終わって何か月間かして「Low-Life」のアルバムの曲を聞いても、あの曲がこの曲なのか、どの曲がどの曲だったのか全然分からなくて、本当にひどいライブでした。このThe Perfect Kissも、この声で歌ったのかといえば、声がうまく出ないから二番はオクターブ下で歌うんですよ。そしたらやっぱりテンション低いなぁと思って、また上で歌ってうまく歌えなくて、ひどいライブでしたね。ベースの人はコーラスっていうエフェクターがあるんですけれども、要するにワンワンさせるエフェクターなんですけれども、ベースというのはリズムを刻む楽器じゃないですか。上手い人がワンワンさせたらいいハーモニーが生まれるんだけれども、下手な人がベースの音をワンワンさせてリズムを刻むと、頭の中が痛くなります。満員の電車の中でいろいろな人のイヤホンから聞こえてくる音全部のど真ん中にいるようなそういう気持ちになって、あんなにひどいブリティッシュバンドのライブは見た事がなかったんです。ちなみにいまだにこの人たちはライブのクオリティーが変わっていないんです。でもちょっとうまくなったねって言ったら、「それはなぁ淳、俺たちがうまくなったんじゃなくて機材がよくなっただけだよ。」って言っていました。

日本の4つ打ちダンスロックバンドとヨーロッパの4つ打ちダンスロックバンドの違いとは

20170117 ONGAKU NOMADで鹿野淳氏です。

 トゥー・ドア・シネマ・クラブ(Two Door Cinema Club)でWhat You Know。



 1月12日と13日に新木場Studio Coastで2daysで、トゥー・ドア・シネマ・クラブの来日公演がありました。ギューギューの満員状態だったんですけれども、この曲はアンコールで演奏されました。このバンドの代表的な曲であり、アンセムになっている曲なんです。こうやって聞いてると分かるように、4つ打ちダンスロックバンドとして、つまりアシッドハウス以降、デジタルロックというものがケミカル・ブラザーズ (The Chemical Brothers)とかから生まれてきて、そしてDJカルチャーの中から再びDJカルチャーを取り入れたバンドが、トゥー・ドア・シネマ・クラブやフレンドリー・ファイアーズ (Friendly Fires)などヨーロッパ、そしてオーストラリアからたくさん出てきてました。 そして、このバンドはこのような中で世界の最前線を走っているんですけれども、この曲を聞いていてフッと思ったんですよ。やっぱり日本の4つ打ちロックバンドとヨーロッパの4つ打ちロックバンドは根本的に違うなと。何が違うのかというと、根っこにあるのがフォークとR&Bの違いだと思うんですよね。日本の音楽というのは根本のところにフォークミュージックがあって、フォークミュージックはリズムよりも旋律、そしてその旋律の中からはかなさを感じさせるマイナーコードを使う巧みさみたいなものが音楽の中にあって、そのあらかじめ跳ねない人達の音楽を跳ねさせるのが4つ打ちダンスロックだったりするんですけれども、白人音楽ってやっぱりアメリカから生まれてきた黒人音楽の中にあるR&Bであるとか、ロックンロールの元祖の中にある黒人音楽であるとか、そしてこの50年間の中で最大の革命であったヒップホップ以降のブレイクビーツであるとか、そういうそもそもグルービーで、そして跳ねていくリズムみたいなものが根本にあって、その上で4つ打ちのダンスのロックバンドをやるという、その根本にあるフォークと黒人音楽の違いによって、ノリ方が全然違うんだなぁと思いました。だから、僕は日本のバンドで今は活動停止をしてますかれども、the telephonesとかが一番近いなぁと思うんですけれども、the telephonesって全くフォークがないんですよ。だからこそトゥー・ドア・シネマ・クラブみたいなバンドに近い感覚なのかなぁと思います。さらに面白いなと思う事は、日本のバンドってダンスミュージックのリズムを入れた時に跳ねを意識して曲を作ったりレコーディングをしていくんですけれども、海外のバンドって逆に跳ねを抑えにかかったりするんですよ。クールな音楽にするためには、ちょっと跳ねを抑えようねみたいな。ポリス (The Police)のEvery Breath You TakeとかU2の楽曲とか、コールドプレイ(Coldplay)のViva La Vidaとかも、もっと跳ねようと思えばいくらでも跳ねられるんですけれども、クールにするために抑えているんですよ。日本人の場合はセンチメンタリズムから始まるから、跳ねを意識してどんどん過剰に跳ねさせていくという根本的な違いみたいなものがトゥー・ドア・シネマ・クラブのライブと楽曲を聞いていて面白いなぁと思いました。

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