20230722
児島由紀子「今年のイベント・オブ・ザ・イヤーの一つと目されているブラー(Blur)のウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)を見てきたんです。」
渋谷陽一「盛り上がってましたか。」
児島「すごかったですよ。今回の客は親子3代で見に来てるんじゃないかって。」
渋谷「何万人入るんでした。」
児島「9万です。」
渋谷「9万人。すごいね。」
児島「イギリスで一番大きなサッカースタジアムです。かなりいい席だったんですけどステージから遠くてメンバーが豆粒くらいにしか見えないって。」
渋谷「でもすごいですね。ブラーの人気って。やっぱり。」
児島「やっぱり国民的バンドですよね。」
渋谷「なるほど。ライブは盛り上がりました。」
児島「盛り上がってましたよ。驚いたのは彼らがウェンブリー・スタジアムでライブをやるのははじめてだったっていうことです。これまで、ハイド・パーク(Hyde Park)で何回かやってるじゃないですか。2010年のロンドン五輪のときの閉会式の日もハイド・パークでやったし、それ以前の再結成の時もハイド・パークでやっていて、両方とも見てるんですけど、今回はそれに輪をかけて、もう俺たちの国民的バンドなんだっていうファンの愛が溢れた感じで、デーモンもライブの途中で感動して泣いてましたよ。」
渋谷「珍しいね。」
児島「あの人が泣くなんてって。裏ではしょっちゅう泣いてるんでしょうけれども、表でそういう自分のエモーションを見せるタイプじゃないじゃないですか。セットリストもほんと最高でした。これまでのブラーの歴史を振り返ると、ほぼ時系列的に初期の古い曲からつい最近の曲まで。オープニングはSt. Charles Squareという最新シングルで、アンコールがThe Narcissistっていうこれも新曲で、その間に入るのが全26曲を時系列的にブラーの歴史を振り返るみたいな選曲で素晴らしかったです。Parklifeではフィル・ダニエルズ(Phil Daniels)が登場していまして、やっぱりこの人でなきゃっていう。」
渋谷「じゃあ、もうファン大満足ですね。」
児島「そうですよ。なんかもう帰り道でファンがみんな「All the people~♪」って歌い出していましたよ。帰りの電車の中でも歌っているから、私も一緒に歌ったんですよ。」
渋谷「素晴らしいですね。じゃあ、もう懐メロバンドではなくて、やっぱり現役でありながら、そうやって過去の遺産もものすごく持って。」
児島「そうなんですよ。つい最近のこっちのインタビューでデーモンが、今回の再結成で一番キーだったのは新作作れるかどうかだって。だからもし満足できる新作ができなかったら、ウェンブリーだけで終えるつもりだったんですけれど、新作が作れたからワールドツアーまで発展したんだって言ってました。そういうわけで、今のコンテンポラリーでカッティングエッジなブラーの近況を伝えしようと思いまして。」
渋谷「すばらしい。日本でもそれを見ることができますからね。超楽しみですね。」
児島「そうですよね。サマソニですよね。」
渋谷「はいそうです。」
児島「今、まさにツアーの真っ最中なので、脂が乗り切った時期に日本に上陸することになると思いますよ。」
渋谷「すばらしい。楽しみにしたいと思います。すごい児島さんブラー興奮していましたよね。一番受けるのはですね。現役でバリバリ人気があるミュージシャンの懐メロ。これが最高なんですよ。だからリアムが歌うオアシス(OASIS)、そして今現在盛り上がってるブラーが歌う過去のヒット曲。それを両方見れる今年のサマソニはすごそうだなという感じがします。St. Charles Square。」